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11月14日は世界糖尿病デー

今年のテーマは「女性と糖尿病」

· 院長ブログ
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世界糖尿病デー http://www.wddj.jp/event/

夜空がきれいな11月、皆さんこの14日は毎年「世界糖尿病デー」だということ、ご存じでしょうか?インスリンを発見した研究者の誕生日にちなんでいます。国際糖尿病連合(IDF)が中心となり、170以上の国と230以上の糖尿病協会などが参加し、10億人以上の糖尿病患者さんや医療従事者がそこに参加しているといわれています。日本でも各地名所や医療機関でブルーライトアップや関連イベントが開催されます。この愛知県だと名古屋城や岡崎城がライトアップされますよ!みなさんに広く糖尿病を認知してもらい、糖尿病患者さんも周囲の方も一致団結して糖尿病対策に取り組めるような世の中にしていこうという世界的イベントなんです。

現在世界中、日本中で糖尿病患者さんは増加の一途をたどっています。日本のように豊かな先進国だけでなく、発展途上の国々でさえそのような状況です。糖尿病患者さんの数が増加している背景には、糖質摂取の増加、食物繊維摂取不足、高脂肪食、一部の動物性たんぱく質の摂取過剰などの近代の食生活の変化、運動習慣が減少している生活環境の変化、そして高齢化など、さまざまな要因が関連しています。中でも女性は妊娠中の母体変化に関連して糖尿病となる方もおり、胎児に与える影響も種々報告されています。またその方が出産後に一時糖尿病が改善したように見えても、その後5~10年ほどでまた糖尿病を発症してしまうこともあり、慎重な経過観察、治療が重要となります。

糖尿病や高血圧などに代表される、生活習慣病といわれる慢性の病気たちは、すぐには患者さんの体調に異常を感じさせません。しかし上手に病気と付き合わないでいると、後の人生に大きな影響を与えてしまう、慢性的ダメージを蓄積させていってしまう、「腹黒い病気」なのです。

むやみに怖がらず、そして軽視もせず、糖尿病の患者さんたちが健康な人生をまっとうできるよう、私たち医療者は時には厳しく、時には優しく患者さんの治療をお手伝いをしていきたいと思っています。現代の医療水準では、まだどんな糖尿病でも完治できる、というわけにはいきませんので、私たちはまだお手伝いしかできないんです。。。。自己管理って難しいですが、ともに頑張っていきましょう!

たまには医師らしく、糖尿病専門医の院長でした。