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在宅医療の本音

· 院長ブログ,診療やサービス内容のお知らせ

いつも院長ブログをご覧いただきありがとうございます。2021年もお盆の時期となりました。あと4か月で年末!? 一年が早く感じるのは、やはり僕も年を重ねたせいでしょうか(^^;。

今年のお盆始まりの昨日は当地もひどい雨風に見舞われる時間帯がありましたね。みなさん、お怪我や家屋の被害は大丈夫でしたでしょうか?まだしばらく天候が悪いのが続くようですので、体調管理にお気を付けくださいね。

当院は昨日から15日まで盆休みを頂いております。といっても土日を含むので実質1.5日の特別休み、あっという間にまたいつもの月曜が始まります(^^;。16日(月)からは通常診療を再開しておりますので、またご利用くださいませ。

通常外来はお休みですが、当院のように在宅医療も提供していると、このような休みでも完全休業という訳にはいきません。昨日も訪問診療(予め予定立てた訪問での診療をいいます。急な依頼で患者さん宅に訪問することは往診といいます)を数件行いました。当院では僕一人しか医師がいないため外来中は出かける訳にはいかないので、公表診療時間以外の昼休憩中や診療後の夜、休診日である休日祝日などを利用して(自身の休息を潰してとなります)訪問診療・往診などの在宅医療を提供している現状です。

かかりつけの患者さんからも「往診とかしてみえるんですか?!」と聞かれることが多いので、今回は少し紹介してみたいと思います。

前院長・父の若かりし頃は往診というと決して珍しくなかったと思います。昔のドラマ、また時代ものの映画などでも、急病の際に「医者呼んで来いっ!」なんて場面思い当たりますよね。

今は救急病院体制であったり、困ったときの夜間・休日診療所の存在、患者さんが求める医療レベルが昔より格段に上がっていること、など時代の流れというか変化があったことでしょうか、急病の際に患者さんが医療機関に出向くことがほとんどです。往診カバン一つ持ってきた医者に自宅で診てもらうより、医療機器も人手も整った場所で診てもらう方が安心ですよね!

「じゃあ在宅医療を利用する方ってどんな方なの?」

僕が思うに、ご自身あるいはご家族の付き添いがあっても病院にかかるために移動することが難しくなった、定期的な診療が必要な方(お年や病気から体力・筋力低下となり、ねたきりやそれに準ずる状態の方、あるいは病気によって移動が困難、安静が必要な方など)などが対象となります。

高度な医療技術の必要性より、安心できる場所、愛する家族と一緒に過ごせるご自宅で、信頼できる医師や在宅医療を支える方々(訪問看護さん、介護士さん、介護用品・入浴サービス・リハビリ事業所さん、薬剤師さんなどなど)から受ける医療のほうが患者さんが満足できる状態であると判断されるときに在宅医療の出番だと考えています。

逆にいうと、普段在宅医療を受けていない方が、急な体調変化が起きて困って見える場合で動けなくなった、食べれなくなった、様子がおかしい、という場合は、その原因究明・治療にはいろいろな検査が必要なことが多いですし、往診を依頼されるよりも病院へ相談・受診という方が良い場合が多いとも感じます。それでも往診のご相談をされるときは、普段のかかりつけ医へ相談をお勧めします(信頼関係のない医師に在宅医療を依頼・提供されることは経験上お勧めできません)。

実は昨日も長年のかかりつけの方をご自宅で看取る機会がありました。

ご家族の愛にあふれる献身的な介護と在宅医療を支える方々の力により、本当に安楽に人生最後の瞬間を迎えるお手伝いができたのではないかと思えます。最高の医療スタッフはご家族でした!

ワークライフバランス、仕事以外のライフスタイルをどう充実させるかが叫ばれる時代、古臭い仕事スタイルで家族には迷惑をかけてしまっていますが、自身の幸せにもなっているのでこれからも身の丈の範囲内で頑張って在宅医療に関わっていきたいと思います。

また長文になってしまい、すいませんm(__)m  皆さん穏やかに週末をお過ごしくださいね!

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